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演劇とメンタルヘルス

筆者は演劇がこれからの世の中に大きく貢献するであろうと信じています。

 

現代は物や情報が溢れ返り、ものすごい速度で変化する

「精神的に多忙」な時代と言えるかもしれません。

 

ひと昔前は「良い大学に進学し、大企業に就職し、家庭を築き、老後はゆったり」が

良い人生のテンプレートとなっていました。

わかりやすい目標があったし、道しるべを誰かが描いてくれていたから安心できた時代です。

人生のテンプレートがあるから、歯車に乗っていれば

自分で考える必要はなかったし

「なんとなく、みんなこうだよね」で進んでいける世の中。

 

現在やこれからは人生のテンプレートが「必ずしもそうではない」時代です。

自分で考える必要が出てきます。

「みんな」はいないと気づかされるのです。

 

そうなると急激に不安な気持ちが押し寄せてきます。

 

人間は周囲との関わり合いの中でしか生きていくことができない生き物なのに、

隣のデスクで仕事をする人も隣に住んでいる人も「知らない誰か」という環境。

 

なんとなく「みんな」が同じ人生を歩んでいけば良かった時代であれば不安はなかったけれど、

「みんな」はいなくて右も左も「知らない誰か」ばかりで

漠然とした不安を抱えながら毎日を過ごしている状態。

 

風通しのわるい、どこか息苦しさを感じる社会です。

 

最近、

当たり前なんてことはないのかもしれない。

このままでいいのだろうか?

と疑問を感じる人が多くなってきています。

 

疑問を感じているままモヤモヤと毎日を繰り返すことは

健康的ではありません。

 

憂鬱な気分で毎日を過ごしていたり

人との関わりを遮断していたり

喜びがなかったり

このような状態は心の未病状態です。

 

身体の不調と同じで

放置していても良くなることはありません。

 

身体の健康のためにヨガやスポーツ活動をしますよね。

 

筆者は

心の健康のために演劇活動を強くおすすめしています。

 

演劇の興味深いところは

「今の自分の感情」に気がつくようになれたり

「相手の言動の背景にあるもの」を読むことができるようになったり

自分も相手も尊重してコミュニケーションを図ることができるようになれたりする

ことにあります。

 

 

自分の言いたいことや本音を押し殺すわけでもなく

相手を攻撃することで自分だけスッキリするのでもなく

 

自分と相手の意見や感情や立場を受け入れ

違いを排除するのではなく「違っていい」と認め合い

関わり合いながらひとつの目的を達成する。

 

これが演劇活動です。

 

言葉にすると簡単ですが、実践することが難しい「チームプレー」。

正直、ワンマンでひとつのことを達成するほうが簡単です。

 

様々な個性を持った人たちがお互いを尊重し、高め合いながら物事を成し遂げていくには

個々が感情をコントロールする能力に長けていたり自主性を持って行動することができたりする必要があるからです。

現在の学校教育では感情コントロールやアサーティブコミュニケーションを専門的に学ぶことがありません。それなのに社会に出ていきなり実践を求められるのが現状なのです。

 

学びの場もきっかけもなく実地でいきなり本番を求められても、

手も足も出なくて当たり前なんです。

 

演劇の場では、

感情をコントロールすることや他者とコミュニケーションを図ることの

リハーサルを何度でも繰り返します。

 

最初のうちは

相手に遠慮して自分の感情を抑えてしまうでしょう。

逆に自分の考えを相手に押し付けてしまうこともあるでしょう。

自分の意思をうまく相手に伝えられず、目的が達成できないことのほうが多いでしょう。

相手が何を言わんとしているのか受け取れないこともたくさんあるでしょう。

 

でも、それでいいのです。

「演劇はリハーサル!」だからです。

私たちの毎日が「舞台本番」だとしたら、演劇は「リハーサル」です。

リハーサルではうまくいかなくても良いのです。

 

不具合を発見し、より良い方法を模索しながら、

本番がうまくいくようにリハーサルを重ねれば良いのですから。

 

筆者は自身の演劇講座において

日常生活(=舞台本番)で使わないほうが良いような「不満」「鬱憤」を吐き出すこと、を

心のゴミ出しとお話ししています。

 

不満や鬱憤、怒りや不安といった感情は全てエネルギーなので適度に発散し尽くすことが大事です。

エネルギーを出し切ればその感情は昇華されて消えていきます。

ですが、溜め続けると自身の中で腐っていきます。

 

しっかりデトックス・メンテナンスされた健康な心身をもって

構成員がコミュニケートできる状態であれば、

結果として「良いもの」が創り上げられるのです。

 

 

演劇活動を体験することで

例えば会社(プロジェクトチームなど)でのコミュニケーションを復活させることができます。

 

筆者は、

30分会話をするよりも10分一緒に演劇をやるほうが相手のことを知ることができる

と常々思っています。

 

演劇表現には考え方や感じ方のクセ、ポリシーが浮き彫りになるのです。

 

自分のことを深く知る・相手のことを深く知る手段としての演劇。

ENTRY ACTでは社会に笑顔や充実感をもたらす演劇を提供しています。

 

 

 


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