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心を動かす「人前力」

人前に出ることが苦手・・・

人前でもっと堂々としていられるようになれればなぁ・・・

 

 

人前で話す機会がある方といえば

例えば会社経営者やリーダー職の方、講師/教師業の方、司会業の方などが挙げられます。

これらの仕事をされている方は日常的に人前に出ていらっしゃるのではないでしょうか。

 

また、職種や業務には関係なく突発的に

社内、社外向けのプレゼンテーションをしなければならない

(プライベートでもビジネスでも)結婚披露の席でスピーチを任された等

人前に出る必要が出てくることも往々にしてあります。

 

そう考えてみると、

人前に出る機会は人生の中にごろごろと転がっていますね。

 

 

人前に出る前に、最高のパフォーマンスを発揮できるコツを知りたい!

 

そんな方に向けて今回はあるひとつの考え方をご紹介してまいります。

 

正直

魔法のようなテクニックでもなければ

劇的な変化をお約束できる秘策でもありませんが

 

魅力のあるパフォーマンスを発揮している方は確実に持っている

根幹となる考え方です。

 

 

 

ちなみに筆者は演劇と心理学を専門にしており、

自身も舞台に出演したりワークショップなどの講座を開催してファシリテーターとしてお仕事をしたり

なんだかんだと人前に出る機会が多い仕事をしております。

 

 

筆者は「上手に見せる技術」より

「圧倒的に観客を世界に惹き込み、感動を生むハート」を

重要視する立場です。

 

上手に見せることは二の次三の次・・・いえ、興味がありません。

 

もちろん、上手ですねと褒められれば素直に嬉しいですが

自分が上手に見えてしまったということは

相手を世界に引き入れることができなかった、という証拠でもあるんです。

 

「上手ですね」と言う時、その人は客観的に評価を下しています。

 

それでは、人前で表現をする意味がありません。

伝えたいことは「プレイヤーとしての技術の高さ」ではなく、

「ストーリー(物語)」だからです。

胸が引き裂かれるような悲劇や、心がウキウキと浮きだってくる喜劇を伝えたいのです。

もっと言うと、その世界を一緒に体験していただきたいのです。

 

何よりお客様に貴重なお金と時間を頂いている以上、「自分の技術を見せる単なるお披露目」に終始するのは申し訳が立ちません。

 

 

 

突発的に人前に出る機会、で思い浮かぶ「プレゼンテーション」。

筆者は、プレゼンテーションと演劇舞台には共通点があると考えております。

 

 

プレゼンテーションという言葉そのものは

贈呈・授与・提示・発表などといった意味を持っています。

 

そう、「贈り物」なんですね。

 

あなたが

「プレゼン」「スピーチ」「授業」

を通じて贈りたいものって、いったい何ですか?

 

多くの方は「うまくやりたい」という方向に思考や感情が流されていってしまいますが、

本質はそこではないはずです。

 

 

お客様の今後に役立つ自信の新商品を購入いただくことだったり

知識や情報を求めているお客様のニーズに合うレクチャーだったり

聴衆が今のひと時を心安らかに過ごすことだったり

 

目的があるはずです。

 

 

その贈り物をお客様にお渡しするために手段として

「プレゼン」「スピーチ」「授業」の場を設けているわけですね。

 

 

事実やデータをただ羅列し解説をすることに終始せず、

聴衆に対して何らかの「オファー」をかけるのがプレゼンテーションです。

「オファー」とは演劇用語でもありますが、相手に対して「〇〇してほしい」と自分の要求を伝えることです。

 

基本的に「オファー」が成立するためには、ラポール(信頼関係)が必要です。

 

私たちはラポール形成が十分で、親しみのある営業マンから物を購入します。

ラポール形成が不十分な信用も信頼もできない営業マンから物を購入する人はほぼいません。

 

営業の極意とは売らないことにあると言われていますが、

売れる営業マンはラポール形成を欠かしません。

お客様から「あなたから買いたい」と言われるようなマーケティングをしているのですね。

 

 

「あなたから」という部分がミソです。

 

事実やデータを紹介するだけならば、

決められた所定の言葉を口で話すだけならば、

あなたである必然性がないんです。

 

俳優も同じことが言えるでしょう。

身振り手振りや表情の作り方がどんなに上手であっても、

セリフが上手に言えても、

あなたである必然性がないんです。

 

 

「滑舌や発声をしっかりして話そう」

「身振り手振りを大きく使おう」

といった技術的要素を否定しているわけではありません。

 

これらのテクニックは即効性抜群で、ちょっと取り入れてみるだけで驚くほど効果を発揮してくれます。

 

より効果的に伝える手助けをしてくれるのが、テクニック(技術)なのです。

 

テクニックを駆使して上手に見せることはあくまで手段。

手段の目的化をしてしまわないように気をつけたいところです。

 

 

もしもあなたが

最高のパフォーマンスを発揮したいと真剣に考えていらっしゃるならば

For meではなく

For youになりましょう。

 

「自分を上手に見せたい」ではなく

「相手の為に」を意識することです。

 

あなたが人前に出ることによる

贈り物の価値を今一度考えてみてください。

 

 


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