演技の場で魅力的に生きるひとつの方法
最近、ワークショップやレッスンで特に強調してお伝えしていること。
「ただその場所で、一生懸命生きる」
これが演技でやることです。
演技レッスンでは積み上げをしていけるので、
事前準備の大切さ(より強烈な衝動・感情が伴う何かを想定に入れること)も加えてお伝えしています。
例えば・・
友人と再会を果たすシーン
戯曲テーマが【愛の強さ・絆の深さ】だったとします。
1ヶ月ぶりの再会と置くか
10年ぶりの再会と置くかで
再会した時の感動の深さが変わってきます。
そして更に
単なるクラスメイトのひとりとの再会と置くか
命の恩人でもあって生涯忘れることがないだろう友人・・しかも、すれ違いが原因で喧嘩別れしてしまったのだけど実はそれが単なる不運の重なりだったことに気がついて、あの時のことをきちんと謝りたい・・あの時のお礼を言いたい・・と泣きながら後悔した想い出深い友人との再会と置くか
で役の感情や行動は変わってくるはずです。
以上の内容は非常に極端に書いていますが、
今みなさんが挑戦している戯曲にも応用が出来ます。
お手元の戯曲をよくよく読んでみてください。実は、上の例に匹敵するくらい差が出てくるヒントが散りばめてあります。
戯曲はドラマを描いています。
自分が突き動かされる行動の理由は?
発言の理由は?
役になりきろう!と振る舞うのではなく、
自分が突き動かされる理由を探してみましょう!
ひとりぼっちの哀しみを背負う役を演じる時には、
自分自身が過去に恋人と別れた時に感じた孤独感や喪失感が役立つかもしれません。
これを持ち込むことに成功すると、
途端にあなたの演じる役は生命感溢れる人間になります。