日常に変化を及ぼす演技
演技を通じて、
日常生活がなんだか変わった
体感をお話ししてくださる方が最近増えてきました。
今回は、「日常に変化を及ぼす演技」についてお話しします!
まずは、
自分の感情や衝動に素直になる
自分の喜怒哀楽を表現することへの恐怖(人に嫌われちゃうんじゃないか・・等)が薄れます。
恐怖よりも、表現したい気持ちが優位に立ったり
恐怖そのものが無くなっていったり。
次に、
相手の気持ちを読む力がつく
相手の発している空気や微細な表情の変化を読み取って、内面の想像をできるようになります。
”きっとこう感じているんだろうなぁ、だからこういう行動を取るんだなぁ”
こういう時にこの人はこう感じるんだ!きっとそれはこの状況に対して苦手意識や劣等感があるからなんだろうなぁ
”今とても良い状態にあるなぁ”
などなど、例え言葉が無くてもわかってきます。
そして、
日頃溜まっている鬱憤を昇華させることができる
毎日毎日わたしたちはいろんなストレスに無意識的にも意識的にも晒されています。
溜まっているものをそのまま放置は危険。
程よくガス抜きしてあげると良いです。
演技は、それこそ物によってはひとりでも感情の吐露ができる優れもの。
セリフをひとりで言ってみたり、頭の中でだけでも感情解放訓練をしてみることだってできます。
演技のスキルが上がっていくと、
様々な変化が起こってきます。
人間は生きている限り精神的に成長していけます。
演技中の私と日常の私は切っても切り離せない存在ですから、
演技中の私の成長は日常の私の成長でもあります。
その逆もしかり。
自分という人間とは全く違う塗り固めたキャラクターを作ろうとしてしまう演者さんは本当に多いです。
スタニスラフスキーが嫌った、いわゆる紋切り型の演技というやつですね。
このキャラクターは怒ったりしないし激しく泣いたりしない。
このキャラクターはこれをしない、あれをしない。
そのような選択はラクですが、
観客席はそれを求めません。
感情の動きも行動も目的も衝動も無い舞台にお金を払おうとは思わないものです。
その選択をしてしまう背景としては、
ありのままの自分をさらけ出すことや自分の本音を認めることへの恐怖や様々な劣等感からくる場合も。
そういう方こそ、
それを削ぎ落とせた時には身も心も軽くなって演技も人生もより輝きます。