自己表現の要『アサーティブネス』
自己表現ができない
日頃、ワークショップを開講していて
「自己表現が苦手」と仰る方が多いことを肌で感じます。
自己表現が苦手な方は自己主張ができないことで相手の言いなりになって不利益を被ったりモヤモヤした気持ちになったりするのがお悩みなのかな、と。
「言いたいことを言えない」のは、本人にとって非常に苦しいことです。
そして良質な人間関係構築の上で、
悲しいかな大きな弊害となってしまうこともしばしば。
本人にとっても相手にとっても苦しく悲しいことです。
アサーションとは心理学分野で頻繁に用いられる「自己主張」を指す言葉です。
自己主張と言うと一方的なコミュニケーションを想像してしまう方もいらっしゃると思いますが
決してそうではありません。
「自分も相手も尊重しながら、自分の主張をしっかり伝える」。
これがアサーションです。
自分の主張を押し殺すでもなく、感情的に攻撃するでもなく、
自分の主張をしっかり伝えるのが良いコミュニケーションです。
♬アサーティブネスの実践方法を簡単に♬
①I(アイ)メッセージ
「私は」で話し始めるのがコツです。
例えば、いつも遅刻をする彼氏・彼女に
「いつも遅刻するよね。悪いと思ってるの!?」
と伝えるのと
「私はいつも会えるのが楽しみで待ち合わせ場所に来るんだ。でもあなたはそうじゃないのかなって思っちゃう。さみしいな。」
と伝えるのでは大違いです。
ちなみに前者は「Youメッセージ」、後者は「Iメッセージ」です。
Youメッセージは頭に「あなたは~」が付くので、相手を責めがちです。
Iメッセージは「私はこう感じる」と伝えるだけなので、けんかになりづらいのです。
②相手の反応を気にしすぎない
自分の主張を伝えて、相手から思い通りの反応が無いかもしれません。
言いたいことが言えない方の多くは、「相手が怒るんじゃないか」「相手が気分を悪くするんじゃないか」と相手の感情を心配しています。
でも、
相手がどう反応するかは相手が決めることです。
あなたはコントロールできないのです。
あなたは伝えたいことを伝えました。
あなたにできるのはここまでなんです。
相手が思い通りにならなくても気にしすぎないこと!
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
日本人はディスカッションがヘタ、という読み物を目にしたことがあります。
調和を重んじる文化故でしょうか?
議論を交わす時に自分の意見を否定されると
自分自身まで否定された気分になって落ち込んでしまう方がいます。
そして、否定されたくないので最初から意見を言わないでおく・・・。
これは文化云々ではなく個人の自尊感情の問題だと考えていますが、
本人にとっても周囲にとっても悲しいことです。
この文章を書き進めている私自身も、今でこそ言いたいことを言えるようになってきましたが昔は恐怖しかありませんでした。(笑)
言わないほうがラクなんですよね。
今は、言いたいことはしっかりと伝えようと考えるようになりましたが
それでもまだ完全ではありません。
言えないで後悔すること、あります。
まだまだ未熟だなぁ。
たしかに、主張をすれば周りと衝突することだってあるかもしれません。
いえ、
たくさんあります。
それでも、ちょっと勇気を出して「伝えてみる」「自己主張してみる」「自己表現してみる」ことをおすすめします。
(その時はゼヒIメッセージでどうぞ!)
なぁ~んだ!もっと早く言ってくれればよかったのに!
とか
よく言ってくれたね!大賛成だよ!
なんて驚く反応が返ってくることもあるのです。
もちろん、中には「あなたの意見なんて知らない。私の言うとおりにして。」って言ってくる人もいます。まるで暴君です。(笑)
ただそんな人は稀ですし、私を尊重してくれない人とは付き合うのをやめればいいんです。
自分も相手も尊重するアサーション。
言えないで苦しむか、言って苦しみを終わらせるかは
あなたが決めること。
明日から実践できるIメッセージをお試しあれ。
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