「言いたいことが言えない」から脱却するアサーション【演劇現場より】
言いたいことが言えない・・・
それによって自分の望まないほうに話が進んでしまい
苦い思いをしたことがある方!
いわば「人生の練習場」である演劇現場より
相手も自分も良い状態でいられる最適なコミュニケーションの在り方
アサーティブコミュニケーション
の簡単なコツをお送りしてまいります(∩´∀`)∩
「言いたいことが言えない」が発動するシチュエーション(状況)は様々です。
上司やお客様からのお誘い、お願い。
家庭内における親からの命令、誘い。
激情型のあの人からのお誘い、お願い。(断ったら怒り狂ってきそう)
特にみなさまはこの人間社会の中で一生懸命生きているすばらしい大人の方ですから、いろいろあるかと思います。
シチュエーションは無限にあって、当然ながら問題点も解決法も無限です。
ただ、残念ながら
この記事ではみなさまのお悩みひとつひとつを知るすべがありません。
それでも
せっかくこの記事を読んでいただくのですから、
少しでも明日役立つヒントをお渡ししたいと
私は考えています。
ということで、
今回は特に大小問わず気乗りしない物事のお誘いやお願いを
「断れない苦しみ」から解放されることを目的とした記事を書いていきます。
(「あ~、自分はそこじゃない」方は、残念ですが今日はここまでです。またいつか!)
相手が圧迫感のある人(有無を言わさないような雰囲気、語り口調などなど)だと
自分の意見を言い辛くなってしまったり
「断ったら関係が悪くなりそう」とか考えてしまって、相手の気分を損ねたくなくて
本意ではないことをいったん受け入れてしまったり
後になって面倒なことになって「あぁ・・・あの時断ればよかった」と後悔しがちではありませんか?
ちなみに筆者は学生時代から自身の『断れない』状態に苦しめられがちでした。
(それこそ、学童期から・・・)
立場を利用して、それを盾にして、断りづらくしてきた相手はずるい!
あんな(高圧的な)言い方されたら断れないに決まってるじゃないか・・・。
と、ずーーーと相手のせいにしてきました。
心理学や演劇を学んできた今、あの頃を思い返してみれば
断ること=ひどく怒られる・いじわるされる・大切な人を傷つける=いけないこと
とパブロフの犬状態でした。
断ると嫌な思いをさせられた体験から、
「そうか、断ると罰が当たるんだ。断ることは悪いことなんだ。」
と学習していったのだと考えます。
大学生になっても「断る」ことについて強い苦手意識を持っていた私は
道端でのありとあらゆる勧誘すら断れない大人になっていました。
(これは危険ですよ!)
情けない話
断れずに契約書にサインしてしまったこともありますし、
見知らぬ人の車に連れ込まれそうになったこともありますし、
給料不払いに泣き寝入りしてしまったり・・・
とんでもなく不利な条件の仕事を受けてしまったり・・・
自分も余裕がないのにお金を渡してしまったり・・・
断る勇気を持とう、自分のために!と心に誓った、とあるきっかけがあり
今は無情なほど断るようになりました。(笑)
それはビジネスでもプライベートでも一貫しています。
(割と最近、アドラー心理学ブームで「嫌われる勇気」という本が非常に有名になりましたね。)
お誘いやお願いを断ったぐらいで破たんする人間関係なんざ
どうせ長続きしないわ。
むしろ、「私からの誘いを断るなんてあんた何様!?最低!!」とか言ってくる無礼な人との縁が切れてちょうど良いのです。
私は、『なんでもいつでもお願いを聞いてくれる便利な人』は必要ありません。
便利屋扱いは相手のことを尊重していない「悪いコミュニケーション」の方式です。
私たちは「人」として
同じく尊重されるべき唯一無二の存在であって
従属関係にはないはずなのに。
ただ現実、
攻撃的(アグレッシブ)なコミュニケーションを取ってくる人は一定数いて
相手のことを下に見て支配(コントロール)したがります。
もしご自身がアグレッシブなコミュニケーションを取ってしまっていたら今すぐやめてみましょう。
(相手に対する依存心がそうさせている可能性も・・・きっとその相手はあなたにとって大切な人なんです。)
逆にパッシブ(受動的)なコミュニケーションを取りがちな方は「断れない」「言えない」から脱却していただきたいのです。
最良のコミュニケーションはアサーティブなコミュニケーションだと
最近注目されています。
これ、慣れるまで少し時間がかかるかもしれませんが
身につくと日頃の人間関係で後悔する回数がぐ~んと減ります!!
慣れるまでは意識していないと元に戻ってしまいがちなので、根気強く!(∩´∀`)∩
感情的に自分の言いたいことを一方的に押し付けるでもなく
委縮して何も言えずに黙ってしまうでもなく、はっきりと発言をする。
自分も相手も大切にするのがコミュニケーションの本来の姿。
日本人は議論が苦手な国民と言われてしまっていますが
言い辛いこと(断りや違う意見)をはっきり言ってもいい文化が今後は浸透していきそうだなと予想されます。
違う意見を出し合うことは喧嘩することではありません。
違う意見が出て話し合うからこそ人は成長します。
仕事であれば商品サービスのクオリティが上がっていきます。
押し殺して言えなかったり
言葉で攻撃したりすることは
建設的ではありません。
もったいないことなのです。
アサーティブコミュニケーションの実践の鍵は
「私は今こういう状況にいます。」
客観的事実を最初に伝えて、
「私はこう感じます。」
声掛けをいただけたことが嬉しいことと、(←ただそうでない場合や今後お付き合いを控えたい場合にはあまり言わなくてもいいかも)
事実に対する自分の気持ちを次に伝えます。
※今は取り組んでいる別件の仕事があるのですが、私にとってこの仕事を始めた当初からずっとやりたかった案件ということもあって日々勉強しながら集中してがんばりたいと思っているところです。大切な〇〇さんからのご依頼に対して中途半端に取り組むなんて失礼なことはできません。もしご依頼の納期・時期を再度検討いただけるようでしたらぜひお受けしたいところではありますが、いかがでしょうか。難しそうでしたら残念ですが今回は辞退させてください・・など
我慢して受けてしまうでもなく
感情をぶつけて返答するでもなく
「事実」と「感情」と「提案」の要素を入れることで『断る』ことはこんなに容易になります。
ぜひお試しあれ!!